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☆ 生まれてから

生まれて1ヶ月経った頃、おでこに大豆ぐらいのぐりぐりしたふくらみを見つけた。
定期健診で保健婦さんにきけば、「う〜ん。何かなぁ〜?今すぐ急がなくてもいいからお医者さんに行く機会のあったときに先生に聞いてみれば?」そして、ある時、病院に行ったら、「う〜ん。脂肪がこんな風にみられる時があるの。もう少し様子みましょうか?」と女医さん。そして、10ヶ月になり、突発性発疹をした時に診てもらったお医者さんが、「これは・・・。今すぐレントゲンをとりましょう〜。」と。そして、腫瘍ということが判明。
腫瘍には悪性か良性かがあって、悪性だと取り除かないといけない。ただ、ここの部分はきれいに取り除けないだろう、と。
「え?きれに取り除けないって?!もしも悪性だったとしても、全部とれないの???」と私の頭は大パニック!!紹介してもらった病院でMRIをとり、やがて阪大病院で最終的な診断。
「良性でありますように・・・」
良性でも取り除く方がいいだろう、とのこと。
同時進行で、保健所などにも発達相談へ行った。紹介されてボバース記念病院へも行った。脳の発達の遅れを指摘され、リハビリが必要かも?とのことだった。確かにお座りやハイハイはまだだったけど、お兄ちゃんもお座りはおそかったし、首のすわりは、お兄ちゃんよりも早かったのよ。でも、脳に萎縮がみられます、ってどういうこと?!たまたま平均よりもやることが遅いということではないの???

目の前が真っ暗になるということ、初めて、本当の意味を知った。

病院やら発達相談やら、あちこち行く間、私は、確か毎日泣いていた。誰かに聴いてもらいたいなんてことも思わない。誰にも話したくない。誰とも話したくない。

結局、腫瘍は良性で、阪大病院の先生からは、「手術もしなくていいだろう。」と。
ホッとしたものの、次は、発達検査のため、3ヶ月おきに病院へ。
やがて、お医者さんから「小学校へあがる時には、養護学校か養護学級のどちらかを選択することになるだろう。」と。
きっと二歳になるかならないかの頃。
3歳になるまで、わからないと聞いていたのに・・・
「医者には何もできない。これからは、療育になる。」と伝えられ。
それでも、友達からすすめられて教えてもらった別の病院へも行き、
「あなたは、親としてできることは、すでにすべてされています。」と言われました。

ひょっとして本当に障害があるの?
まさか、うちの子がそんなわけはない・・・ほんのちょっと他の子よりも遅れているだけ・・・
そんなことを思い揺れ動いていた間が、一番しんどかった。
きっと、他のお母さん達も、我が子の障害を受け入れる前の状態が、一番きつくてしんどい。

☆保育園へ入園

2歳前から市の親子教室へ通っていた私とチホコ。
行くとすぐに保育園への入所予約をすすめられた。障害のある子は、親が就労していなくても入所できる。だけど、今すぐには無理で、順番を1〜2年も待たないといけない状況。つぎの4月は無理で、その次の4月に入園できた。
公立の方がいいよ、と勧められたけれど、公立は、もっといっぱいだったので、一番近くの私立の保育所。
ここの保育園に行ったことで、多分、私自身がすごく学ばせてもらったのと、私自身、すごいエンパワーさせてもらった。私がチホコと共にいつも元気に過ごせてきたのは、きっとこの保育園のおかげ。

それは・・・

市で行っていた親子教室のような場を、その園でも行っていて、入園前に、私とチホコと、そして、お兄ちゃんと3人で行くことにした。月に3回ほどあった。期限の3ヶ月が過ぎて、一旦、おしまいに。そして、また、新たな募集のあったとき、ちょうど保育園への入園前に応募した。お母さん達に口コミで広がり、たくさんの人が応募したから、一度、通ったことのある人はダメだと一旦は断られた。「そうかー。もうすぐ入園するから、慣れさせたいんだけど・・・」ということも理由にはならなかった。けれど、娘が、市の親子教室に通っていることを知った途端に、「少しお待ちいただけますか?」と保母さんは、園の中に入っていかれた。次に来られたときには、「それでは、ぜひ、お越し下さい。」と。
「え?いいの?!」配慮の必要なうちの子がいくと、逆に面倒臭がられるのかと思いきや、チホコには、保育が必要だろうと、逆にぜひ来てください!なんて言葉は、どれほどうれしかったことでしょう?!
そして、うれしいことは、まだまだ続き、私がチホコとおにいちゃんを連れているので、保母さんは、よくおにいちゃんと関わってくれた。何もかも、より配慮のいる娘のために、もちろん、他の子たちにも、一番必要であろう子のところへ、保母さんたちは、動いてられた。「ちぃちゃん、もうすぐうちに来てくれるんだってね?楽しみに待ってるよ!」と、どの先生もそんな風に言ってくださる。なんて温かい方々なのだろう?と、入園前から、すっかりうれしくなり、随分と安心もさせてもらった。

そして、入園式!

「わぁ〜ちぃちゃん!待ってたよ〜♪入園おめでとう!早く入学式来ないかな〜?って、ちいちゃんの来てくれるのを楽しみにしてたよ。」とやっぱり、あのうれしい言葉を言ってくださる。私が遠慮しなくてもいいように、保母さんたちは、いつも母親の私を気遣ってくれていた。そして、入園後は、「ちぃちゃんが来てくれたおかげで、クラスの子ども達が、すごくまとまるようになったんです。ちぃちゃんが来てくれてよかったね、と他の先生方とも話しているんですよ。」と、懇談のたびに、言ってくださる担任の先生。
また、お迎えに行った私に「お母さんは、いつもがんばってられて、えらいな〜と思ってるんです。」「いつもお母さんは、えらいな〜と尊敬しているんです。」と、しょっちゅう、そんな風に、とってもあったかく声をかけてくださっていました。

園長先生に、「チホコには、徳があるみたいで、いつも優しい人が周りに集まってきてくれて、支えてもらえるので〜」と話すと、園長先生は、「確かにチホコちゃんにも徳があるかもしれないけど、お母さんが、そんな風に前向きにいつも明るく過ごされているから、だから、チホコちゃんの周りに、お友達がたくさん集まってくるんですよ。お母さんのおかげなんですよ。」というようなこともおっしゃってくださり、私は、涙がポロポロあふれてきました。

そして、他のクラスの若い先生たちも、いつも、気軽に娘にも私にも声をかけていただき、チホコの前を通り過ぎるときに、「ちぃちゃん、バイバ〜イ♪」と言ってくださるので、私からも、「ちぃちゃん、先生にバイバイは?」と促すものの、なかなかバイバイができないチホコ。そうすると、通り過ぎていた先生が、チホコの前にもどってきては、チホコの目の前にかがんで、もう一度、「ちぃちゃん、バイバイ!」とゆっくり丁寧に声をかえてくださる。あ〜急いではったようなのに・・・。そんな光景を、一体、何度見たことだろう?園のすべての先生方が、そんな風に丁寧にチホコと関わってくださり、チホコに声をかけてくださるおかげで、チホコより上の学年の子たちはもちろん、下の学年の赤ちゃんたちまでが、「ちぃーちゃん!」と声をかけてくれていた。園の対応は、もちろんチホコだけではなく、他のどんな子ども達にも、そして、私たち働く親の立場に立って、たくさんの工夫と配慮をしてくださっていました。
きっと園の子ども達がとっても優しいのは、それは、いつも身近でみている大人〜先生方が、とっても優しいからなのだと思いました。

チホコは、ある時、「イッツ・ア・スモール・ワールド」の曲を歌い始めました。言葉のないチホコが、「パパパ、パッ、パッ・・・」と聞きなれたメロディーで、歌ったってるのです。すごい!!これはきっと、園で、いつもその曲を流してくれているに違いない。そして、年中さんになったあるとき、先生に聞くと、「あら〜〜?私たちは、おうちでいつも聞いているメロディーだと思っていました。」と。なんと!チホコは、ディズニーランドで何度も入ったアトラクションで、すっかり覚えてしまっていたよう・・・。その年の発表会では、チホコの大好きな「イッツ・ア・スモール・ワールド」の曲を選んでくださり、そして、年長さんになったら、教室の真ん中には、「イッツ・ア・スモール・ワールド」にそっくりな貼り絵(というのかな?)が、飾ってあり、ミッキーやミニーも貼ってくださっていました。そして、運動会では、隣の園と合同なのに、やっぱり「イッツ・ア・スモール・ワールド」の曲を使っての鼓隊にしてくださっていました。どれもこれも先生方の心使いでした。

 

 
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